日本中東学会

学会について

概要

沿革と目的

日本中東学会は、1984年12月の発起人会をへて翌1985年4月の第1回年次大会総会(東京大学教養学部)において正式に設立された。

設立趣意書は、中東研究を目指すにあたって「言語・歴史・政治・経済・産業・地理・コミュニケーション等々、人文・社会科学はいうに及ばず、自然科学や技術をも含めた諸分野の専門家の学際的協議を求め、このような交流と協力を真肇に追及する場としての学会を形成するとともに、広範囲で多専門的な中東地域研究の学的・知的フォーラムを作り出すためであり、換言すれば地域研究としての中東研究の組織化を促進するためであった」ことを謳っている。とくに、狭い意味での中東研究の専門家はもちろん、教育、外交、メディア、ビジネスなど様々な形で中東に関わる人々にも広く門戸を開き、高い社会性と国際性をもって、自由で活発な交流を展開することは本学会の基本方針であり、今日にいたるまで学会活動の全体を貫いて実現への努力が継続されている。

年次大会

毎年春季の大会では、研究発表とともに公開講演会やシンポジウムなどが行われ、あわせて総会が開催される。
これまでの年次大会開催地は以下のとおりである。

第 1回 1985年4月 東京大学教養学部(東京)
第 2回 1986年4月 国立民族学博物館(大阪)
第 3回 1987年4月 東京外国語大学(東京)
第 4回 1988年4月 宮城学院女子大学(宮城)
第 5回 1989年4月 上智大学(東京)
第 6回 1990年4月 関西大学(大阪)
第 7回 1991年4月 大東文化大学(埼玉)
第 8回 1992年5月 慶應義塾大学(東京)
第 9回 1993年5月 神戸大学(兵庫)
第10回 1994年5月 拓殖大学(東京)
第11回 1995年5月 一橋大学(東京)
第12回 1996年4月 鳥取大学乾燥地研究センタ-(鳥取)
第13回 1997年5月 早稲田大学(東京)
第14回 1998年5月 四天王寺国際仏教大学(大阪)
第15回 1999年5月 東京経済大学(東京)
第16回 2000年5月 北海道大学(北海道)
第17回 2001年5月 龍谷大学(京都)
第18回 2002年5月 東京大学(東京)
第19回 2003年5月 立命館アジア太平洋大学(大分)
第20回 2004年5月 明治大学(東京)
第21回 2005年5月 国立民族学博物館(大阪)
第22回 2006年5月 東京外国語大学(東京)
第23回 2007年5月 東北大学(宮城)
第24回 2008年5月 千葉大学(千葉)
第25回 2009年5月 広島市立大学(広島)
第26回 2010年5月 中央大学(東京)
第27回 2011年5月 京都大学(京都)
第28回 2012年5月 東洋大学(東京)
第29回 2013年5月 大阪大学(大阪)
第30回 2014年5月 東京国際大学(東京)
第31回 2015年5月 同志社大学(京都)
第32回 2016年5月 慶應義塾大学(東京)
第33回 2017年5月 九州大学(福岡)
第34回 2018年5月 上智大学(東京)
第35回 2019年5月 秋田大学(秋田)
第36回 2020年8月 特別研究集会(オンライン)
→Covid-19のため当初予定の桜美林大学(東京)に代えて
第37回 2021年5月 立命館大学(オンライン)
第38回 2022年5月 早稲田大学(ハイフレックス)

日本中東学会年報

学会機関誌『日本中東学会年報』(略称AJAMES)は、年に2回の発行である。
日本語、英語のみならずアラビア語、ペルシア語、トルコ語などの多様な言語で書かれた論文が掲載されていることが本誌の特色となっている。
諸外国とりわけ中東諸国との交流の促進をはかるという学会の設立目的を果たすうえで重要な役割を果たしており、内外の注目を集めている。
現在、中東、アジア、欧米の約140の研究機関に送付されている。
投稿機会は全会員に開かれており、編集委員会(2021–22年度委員長:錦田愛子)の厳正な審査をへて掲載が決定される。

ニュ-ズレター

ニュ-ズレター学会事務局から年に3-4回の頻度でニュ-ズレターが発行され、学会の活動についての記事のほか、会員の業績リストをはじめ中東に関する各種の研究情報が掲載されている。

スタッフ

役員と事務局役員は会則に従って2年毎に改選される。2023-24年度(第20期)の役員は以下のとおりである(五十音順)。

秋葉淳
五十嵐大介
岩崎えり奈
大川真由子
大塚修
小澤一郎(事務局長)
菊地達也
熊倉和歌子
後藤絵美
佐藤健太郎
錦田愛子
福田義昭(AJAMES編集委員長)
保坂修司(会長)
堀拔功二
嶺崎寛子
森本一夫
山口昭彦

また、学会事務局は2年毎の持ち回りであり、設立以来事務局は以下のとおり設置されてきた。

1985年4月-87年3月 東京大学/板垣雄三研究室
1987年4月-89年3月 アジア経済研究所/宮治一雄研究室
1989年4月-91年3月 大阪外国語大学/池田修研究室
1991年4月-93年3月 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所/永田雄三研究室
1993年4月-95年3月 東京外国語大学外国語学部/奴田原睦明研究室
1995年4月-01年3月 財団法人中近東文化センター/川床睦夫研究室
2001年4月-03年3月 お茶の水大学文教育学部/三浦徹研究室
2003年4月-05年3月 国立民族学博物館・地域研究企画交流センター/臼杵陽研究室
2005年4月-07年3月 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所/飯塚正人研究室
2007年4月-09年3月 上智大学アジア文化研究所/私市正年研究室
2009年4月-11年3月 早稲田大学イスラーム地域研究機構/店田廣文研究室
2011年4月-13年3月 慶應義塾大学商学部/新井和広研究室
2013年4月-15年3月 聖心女子大学/山口昭彦研究室
2015年4月-17年3月 同志社大学/森山央朗研究室
2017年4月-2019年3月 慶應義塾大学文学部/勝沼聡研究室
2019年4月-2021年3月 高崎経済大学/安田研究室
2021年4月-2021年3月 (一財)日本エネルギー経済研究所/中東研究センター内
2023年4月-現在 立命館大学文学部/小澤一郎研究室